歯周病(予防)
PERIODONTAL DISEASE当院では歯周病の治療と予防歯科に特に力を入れており、その中でも患者様のブラッシング指導を最重要視しています。
その理由
- 現在、歯を失う1番の原因は歯周病であること。
- 口腔内の2大疾患であるむし歯と歯周病に対して、虫歯の最大の予防策と歯周病の最も重要な治療法は、どちらも患者様自身が行う日々のブラッシングであること。歯科医師、歯科衛生士が月に数回口腔内を清掃していても、日頃の患者様自身の口腔ケアが不十分では健全な歯を維持することは困難であること。
- 虫歯で詰め物や被せ物をしたり、神経をとってしまった歯は健全な歯と比べて、また、むし歯になってしまうリスクが高いので、1日でも長持ちさせるためには正しいブラッシングが最も大切であること。
※「口腔内をいかに今よりも良い状態にするか?」「今ある歯をいかに長持ちさせていくか?」が重要です。
歯周病とは?
歯周病とは、歯周組織が歯垢(プラーク)に含まれている歯周病菌に感染し、歯茎が腫れたり、出血したり、最終的には歯周組織が破壊されて歯が抜けてしまう病気です。歯肉炎、歯周炎とも呼ばれています。
歯垢(プラーク)は時間が経つと歯磨きでは取り除くことができない歯石になります。歯石自体は歯周病の原因ではありませんが、歯みがきでは除去できません。
歯肉炎の原因は?
歯肉炎の原因は『歯垢(しこう)』です。
食事をした後に歯に付いているのは、まだ無菌の食物残渣で、これは歯肉に無害です。無菌ですので、プラーク染め出し液には染まりません。口の中は冷蔵庫ではないので、この食物残渣は、24時間~3日たつと腐り、変質します。これを「歯垢」といい、中に生きた細菌がたくさんいる状態です。これが歯肉にとって有害です。細菌がいることで、プラーク染め出し液に染まります。
※歯肉炎にとって、歯を磨くことは治療になります。実は、「歯を磨いていない」のではなく「磨き残している」ということです。
自浄域と不潔域とは?
口腔内は「自浄域」と「不潔域」に分かれます。
自浄域…唾液の流れ、頬や唇の動きによってプラーク(歯垢)がつかないところ
不潔域…自浄作用の及ばないところ
※三大不潔域 ➡ ①小窩裂溝(噛む面)、②歯頚部(歯と歯肉のきわ)、③隣接面(歯と歯の間の面)
※「不浄域をいかに清潔に保てるか?」が課題となります。そのためには、患者様自身での毎日の正しいブラッシングが重要です。
ブラッシングで治るの?
院内での歯石除去等の処置・治療と適切な仕様道具の使い方・正しいブラッシングの仕方をご指導(プロケア)し、患者様自身で毎日行うこと(セルフケア)で、徐々に歯肉が変化していき、健全な状態に戻っていきます。当院では「歯の磨き方が上手くなる」ように丁寧にご説明いたします。
正しい歯間ブラシは?
正しい歯間ブラシの選び方、使い方は下記の通りです。
【種類】患者様ひとりひとりの歯の間に合った太さの歯間ブラシを選びます。
【使用方法】歯間ブラシは、半分入れて左右に沿わせ、2~3回づつ出し入れします。あごや歯に固定を置くと安定して使用できます。
【方向】歯間ブラシは歯の裏から歯の方向に合わせ(12時、10時 等)挿入します。
その他『正しいフロスの使い方』『調整ハブラシの使用方法』など、詳しくご説明させて頂きます。できるだけ早い歯周病の改善と健康な口腔状態の維持のため、一緒に頑張っていきましょう!